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2015年07月03日

トレカ屋開業 その35

  8 ついに閉店

 店を辞めることになったきっかけになった出来事だ。
 昔、古本屋で働いていた古本屋は相手が小学生でも本を買い取ることができた。
 ゲームやCD・DVDでは保護者の同伴が必要だった。
 本の買い取りは比較的取り扱いが簡単だった。
 俺も本の買い取りは小学生でも親の同意書さえあれば買い取りを行っていた。
 カードも同じものだと思っていた。
 カードはゲームやCD・DVDではなく、本の部類に入る。
 だから、今の店でも親の同意書(住所や電話番号、保護者の名前と印鑑もしてもらった)があればカードの買い取りを行った。
 
 ――しかしある日、警察が店にやってきた。
 どうも友達のものを売ったとかそんな内容だった。
 警察に同意書の提出を求められた。
 俺はそれを渡すとどうやらその記述がウソであったことが判明した。
 電話確認すべきだった。
 しかし、電話確認といっても知り合いが口裏を合わせれば隠しきれる。
 ちょっと低い声で、「父親です」なんて言われれば信じるしかないではないか。
 同意書があっても、中学生以上からしか買い取りをしてくれないお店があるようだが、これは店の方針とか業界でのガイドライン、チェーン店の規約である。
 
 古物営業法という法律もある。
 こんな細かい法律、いちいち全部理解しているわけではない。
 穴を探せばいくらでも出てきそうだ。
 違法なのかどうかよくわからん。
 子どもはどうにかして俺の目をごまかそうといろんな手を使う。
 俺は対応しきれない。そして罠に引っ掛かる。
 ……別に荒稼ぎしているわけでもない。赤字続きでこんなことが起きると、さすがにもう店を続けたくなくなる。
 何のために、誰のために店を続ける必要がある?
 ただ、俺は昔の感覚の古本屋のイメージから開業した。
 お客さんがパッと店の中に入り、サッと買い取る。
 ……今はそういう時代ではないのだろう。
 
 警察が来たとこで一気にモチベーションが下がってしまった。
 ……もう、辞めようかな。
 俺は警察にあれこれ聞かれるのも面倒だったので、「……もう来週、辞めますから」と言った。
 警察も俺の突然の辞める発言に、少し変に感じたようだったが、「それなら……」としばらくして帰っていった。

 それ以外にもそろそろ潮時の時期だった。
 もう少しで馴染みの子どもも進学する時期である。
 中学校や高校、専門学校、大学への進路。そうすればこの店に来てくれることも少なくなるだろう。
 特に未練はない。このままダラダラと続けても誰にもメリットはない。
 閉めよう……。
 そう思い、店を閉めることを決めた。
 
 ……さて、やめるとなったら店の後始末が大変だ。
 特に什器を捨てることが一番手間取った。
 廃品の業者に連絡を入れ、引き取りにもらいに来た。
 ……また、これでも金がかかるのだ。ここではガラスケースや分解できそうにない厄介なものを引き取ってもらった。
 また、ちょうどいいタイミングで、「鉄、無料で引き取ります」のチラシが入ってあった。
 これが非常にありがたい。これは利用しない手はない。
 店から什器を持っていき、無料で引き取ってもらった。
 これで一万円ぐらいの節約になったかもしれない。
 金があるときの一万はさほど有難みはなかったが、今となって一万円は再出発するためにも貴重なお金である。
 
 さて、残る営業日は明日のみ。
 店は開店して二年は続けたか。……まあ、いい思い出になった。
 あとはもう明後日、店の持ち主に明け渡すだけだ。それから俺の再出発が始まる。
 
 そんなとき一人の子どもが水道管を破壊した。
 大柄な子ども。子どもといっても中学生で百キログラムはある人物だ。
 地面に少し飛び出していたエル字型の何かを踏みつぶした。……全体重をかけたようだ。
 
 ……何でそんなことをする? しかも店を辞める前日に。
 水があふれ出た。すごい勢いだ。
 止まる気配は全くない。これが営業中だったらひどい目になっていただろう。
 俺は慌てた。運が悪いことに隣の定食屋もクリーニング屋も定休日だ。誰にこのことを相談すればいい?
 そこに偶然外に出ていた店から三軒隣の洋食屋の店主がいた。
 俺はその人に助けを求めた。
 俺は水道に関しては全く知識がない。
 すると洋食屋の店主はまず、水の元栓を閉めた。
 こんなところにそんなものがあったのか。
 元栓はトイレの近くにあった。……そんな存在、今まで気づかなかった。
 ……こうして水は止まった。とりあえず一安心である。
 
 で、そのあとが大変だ。
 このまま店を明け渡す訳にはいかない。水に関連することを直すのが道理だ。
 仕方なく、翌日(もう夜だったので)、水道局に連絡することにした。
 ……明日、工事に来てくれるらしい。
 同時にその日は店を辞める当日であった。
 なんと、最悪な記念日になったことか!
 工事代金は思っていたより安く三千円だった。それだけがせめてもの救いだった。
 
 ――結局、最後の最後まで金がかかった。
 世の中、生活するために金がかかりすぎる。
 店をやめたときのあっけらかんとした感じは異常だった。
 店を開かなければ来る必要のない商店街。
 この日を境に、この商店街から子どもの声が消えたという。
 そして、商店街はまたシャッター街になった……。

posted by サイコー君 at 15:39 | Comment(0) | トレカ屋開業(自作ラノベです) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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