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2015年06月28日

トレカ屋開業 その32

  4 カードの売り方

 ガチャガチャの中身をクジにすれば商品を入れ替える必要はない。
 もっと収入源を増やそうとした結果、導入されたのがこれだ。
 クジは通販で売っているものを使う。
 一等が五十枚、二等が百枚、三等が二百枚、飛んでハズレが二千枚といった感じになっている。これは便利である。
 この三角くじをガチャガチャのカプセルに入れるのだ。
 景品は新品のゲームソフトや市販されているカードを箱ごとといった内容にした。
 オークションの購入時におまけで付いてきた、賞品を飾るケースがあったのがありがたい。
 ガチャガチャ本体にカプセルを入れるのだが、百円用のカプセルを入れると回すだけでカプセルが出てしまった。
 カプセルが落ちる穴が大きかったため、入れたカプセルが小さいとどうしても自然にそうなってしまう仕組みだった。
 子どもがガチャガチャを回しまくる。
「ははっ。これ回すだけで出てくる」
「お金入れてないのにね」

 ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン! 
 
 もう荒れ放題。
 見る見るうちにガチャガチャの本体からカプセルがなくなっていく。
 ……で、一等が出てしまう。
「やったー! 当たりだー!」
 いや、そりゃ出るだろ。そんなにカプセル出てきたら。
 これには正規の二百円を店の俺に払うので商品をくれと子どもは言う。
 事故とはいえ、確認しなかった俺が悪いのだろうか。ここで商品を出さないわけにもいかない雰囲気だった。
 このままこの仕組みに気づかなければもっとひどい目にあっていたかもしれない。
 俺はその子に一等の景品を出した。
 
 ……教訓だ。こちらも不備がないか何度かチェックする必要があったのだ。
 しかし、子どもはこういう不意を突く手がうまい。よく気づくものだ。発想というべきか。大人にはなかなかその思考はない。
 そいうことで急きょ二百円用のカプセルも買う。
 カプセルは普通に買うと高いが、オークションなら送料のみで購入が可能。
 カプセルが余っているところには余っているものだ。向こうも大量に処分できてメリットがあるかもしれない。
 で、また空カプセルを保管しておくスペースが必要になってくる。
 
 ……ガチャガチャクジは想像以上に売れた。
 俺はウソをつくことが嫌いだったので、一等は何枚、ハズレは何枚入れたかと表示していた。
 また一等のクジをカプセルに入れるのをお客さんに見せていたりもする。
 中には何度も挑戦するお客さんもいた。
「本当に当たり、入ってんのかぁ〜」とその少年が三千円、四千円分と回す。
「入っているよ」
「絶対、絶対だよな」
「絶対だって。昨日作って、今日置いたんだから」
「何でこんなにやってんのに……あ、三等当たった」
「おっ。おめでとう。だから言ったじゃん。ちゃんと当たり入れているって」
「でも、もう四千円ぐらい使っているのに……いつ一等出るの?」
「一等は上のほうに入れておいたからなー。二等から四当までは完全にランダムに入れたんだけど」
「もうカプセルもほとんどないよ。……あと六個ぐらい。この六個に本当に当たりが……あ……一等……一等出た!」

 疑心暗鬼だった彼が一等を出した瞬間、店の信用度は格段に上がった。
 本当に当たりを入れている店だと。
 クジはハズレと商品の値段によってどれだけ儲かる設定にできるかも容易だ。
 このガチャガチャクジが店の大ブームとなった。
 一回二百円は高かったので、ちょっと当たりが少ない一回百円のガチャガチャの台も用意した。
 一つ、欠点をあげるとすればハズレを出した子があまりにも不憫。
 中には千円以上使っても当たりが出ないといったケースもよくあった。
「おっちゃん、これ両替して!」
「ああ……はい。百円が一、二、三……十枚ね」
「よぉーし」
 ガラガラ、ガコン!
「あ、ハズレだ……」
 ガラガラ、ガコン!
「ハズレだぁ〜。よし、今度こそ」
 ガラガラ、ガコン!
「……ハズレか」
ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン!ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン! ガラガラ、ガコン!

 ……近くで様子を見ていてこっちが泣きそうになる。
 子どもを騙しているような罪悪感。
 しかし、クジとはそういうものだ。
「おっちゃん、全部ハズレだった……」
 ハズレ一枚につき、ノーマルカードと言われる一般的に価値のないようなものが十枚。――計百枚を彼に渡す。

「じゃあ、今日は帰るね。また来るから……」
「ああ、ありがとう……ごめんね。ごめん……」
 これで千円。千円あればお菓子ならどれほど買えただろうか。
 漫画も二、三冊は買えた。
 子どもにとってはとても大きい千円。
 俺のしていることははたして間違っていないだろうか。このお金も結局は家主に家賃として払うのだろう。
 大人の社会といえども、本来夢を与えるべきおもちゃ屋、カード屋が無垢な少年の金をガメているといっても言いすぎでない。
 その子たちが見ていてかわいそうでたまらなかった。
 一応、ハズレの商品も用意しているのだが、あまりにもしょぼい。
 さらに言えば、これはバクチとあまり変わらない。
 こんな小さな頃からバクチのような行為をさせている俺。それはいけないのではないか。
 得する人と損する人が顕著になってくる。
 しばらくして、それ理由でこのガチャガチャクジは廃止した。
 子どもたちの辛い顔を見るのに耐えられなかった。
 ……俺は商売人として失格なのだろうか。

 ガチャガチャに続いて、当たればカードが出る機械も買った。
 これで勇気王カードを導入すれば、いい自動販売機になるのではないか。
 オークションで検索するとけっこう安い千円程度だ。
 送料のほうが高い。でかいし、重たいから仕方がない。
 ジャンク品と書かれていたがやはり動かなかった。
 十五年はたったものだろう。電気は入るのだが、ゲームの進行が全くない。
 まあ、動けばめっけもんだという考えだったので諦める。
 これを二台買ったが、分解してそれらを合体させ机にした。
 ちょっと高さのある机になった。
 これなら立ったままカードゲームが行える。
 また、荷物を置くスペースとしても役立った。
 ゲーム機の筐体を買うのが楽しくなってきた。
 というか、本来ある姿のものを加工して別の物にするのが楽しい。
 
 工夫をして別物にする、これはアートだ。
 調子に乗ってまた別の、当たれば景品が出てくるゲーム機も購入した。
 ……しかしこれも動かない。
オークションでゲーム機の筐体にジャンクと書かれていたら、本当に故障している場合がほとんどだ。絶対かもしれない。
 俺はそれを分解してスーパーボールゲームにした。
 スーパーボールを上から落とし、下のカゴに入れればそこに書かれている景品がもらえる。
 これを自動でやってもらえるとかなりの人気ゲームになっていただろう。
 しかし、手動なのでお客さんがやるところを見ておかなければならない。
 ガチャガチャも二台破壊し、的入れゲームにする。
 ……夜店のゲームみたいになった。
 こんなもんでも子どもはよく遊んでくれた。
 これらは俺がその場でつきっきりにならなければいけないのがデメリット。
 
 店を辞めるとき、これらが非常に邪魔になった。
 買うのは楽しい。が、処分するときとなったらこれほど困るものもない。
 誰かにあげようと思っても壊れているのだ。
 こんな巨大な的入れゲーム、誰も欲しがる人はいない。

 ――カードゲームをする場所(デュエルスペース)がないため、子どもたちがしゃがんでカードゲームをする。
 一組がはじっこのほうでするぐらいなら、特に目立つこともないが、それが五組以上になるとかなり変な光景になる。
 一応は店なので、外からの視線が痛い。
 一体、この店は何なんだという目で見られる。
 視線のこともあるが、デュエルスペースがあればサービスの向上ではないか。
 これは一気に店の知名度を高めるチャンス!
 というわけで、ホームセンターで脚の低いガラステーブル(二千五百円)を二卓と、椅子(七百円)を四脚購入する。
 これはお客さんにとても喜んでもらえた。
 で、また自転車の問題が起こる。
 サービスの向上はいいが、いつもここで引っかかる。
posted by サイコー君 at 18:48 | Comment(0) | トレカ屋開業(自作ラノベです) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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