オリクマ.jpg
オリンピックマを読む

駿河屋の福袋

その買うを、もっとハッピーに。|ハピタス
*お知らせ

駿河屋がマジで最高! ブログは、
あんしん買取がマジで安心! ブログに移りました。

2014年02月08日

福袋に取り憑かれた女(19)

 さて、恒例の写真撮影だ。最初にファミコンだな。……まとめて写すか。後ろや真上からの写真も撮っておきたい。ヤフオクで載せられる画像は三つまでだ。まとめて二十本撮るしかない。
 裏技でもっとたくさんの画像をアップできる方法もあるらしいが、今回はパスだ。ファミコンだ、三枚でいいだろう。
 ソフトを裏返すと名前の書かれるものも少なくない。
「誰だよ、この山下って。さすがのファミコンクオリティだな。自由な時代だよ」
「でも、今もDSのカートリッジに名前書いてる子、いるんじゃない? ファミコンの時代よりは少ないと思うけど」
「当時、これらが一本六千円ぐらいしたんだよな。それにマジックで名前を書くか? 裕福な時代だよな」
 パシャ、パシャ……。
 そして、ビデオも一応パシャ。こんなの買ってくれる人、まずいないだろうけど、なにが起こるかわからないのがヤフオクだ。実験的に出品してみよう。世の中は広い。
「さ、次にアップしようか。またパソコン借りるぜ」
「どうぞ♪」
 これも慣れたものだ。さっさと目的の画面まで行く。
「タイトルか……『ファミコン二十本セット』でいい?」
「えー、ソフト名も書いてよー。画像に映ってるソフトも小さくしか映っていないんだからさー」
「はいはい。んじゃ、ソフト貸してみ」
 今回は出品数が少ないからな。特別サービスだ。
「魔界村……ドラクエV……ツインビーっと。影の伝説……ん? あれ?」
「どうかした?」
「いや、なんだ。左上に邪魔なシールが貼ってやがる。剥がしてやろうかって思ったが、見ろ。ヤマキめんつゆサマープレゼントだって」
「なにそれ?」
「ん、ちょっと待ってな。調べる……もしかしてレアものか。だとしたらマジでこの駿河屋袋、貴重なもん入ってんな。あ、出た出た」
 んー、限定品みたいだな。なになに、一万名限定だと?
 この数は多いのか少ないのかよくわからんな。でも、駿河屋は通常でも限定版でも区別しないらしい。値段はどうだ? プレミアついてたりする?
 某中古ショップで九千九百円の値段だった。ショップによっては一万円を超えるところもある。
「おいおいおいおい〜、マジかよ、駿河屋。しかもショップに映っている影の伝説より、俺たちの影の伝説のほうが状態が若干いいぜ。ヤフオクでも見てみるか。誰か出品しているかもしれない」
 すると、ちらほらあった。箱説付きで五万というのもあったし、裸の即決で五千五百円というのもあった。
「しかしこれはあくまで出品時の開始価格。この相場でスムーズに現金化できるとは考えられん。……とは言っても三千円ぐらいなら売れそうだな。他のソフトも付けたらさらに可能性は大だ。送料無料で確実だろう。おい、やったな。また当たり、しかも大当たりだ」
「一万いく?」
「いや、一万は無理だろ。影の伝説以外にもレアなソフトが入っていたら別だけどな。北斗の拳はどうだ。2なんて二本もあるぜ……あぁ、ダメだ。さすがにそれは夢を見すぎか。普通に三百円ぐらいで出品してる」
「じゃあ、セットで三千円でいこうよ、ね!」
「うん、いいと思うよ。送料はこっち持ちだからな。それでも売れたら千円は儲かってるぜ」
 えっと、本数確認だ。もし現物に十九本しかなくて二十本セット! なんて書いたらクレームにつながる。かと言って、セットだけではややパワー不足。ここは本数を明確にすべし。
「一、二、三、四……」
 丁寧に数える――が。
「十九、二十、二十一、二十二……あ? あれ?」
 二十二? マジでか?
「えっ、ちょっと待てよ。一、二、三……」
「どうしたのよ? 何回も確認して」
「いや、その……もしかして二十二本ある?」
「えぇ〜? それはないんじゃない。だって二十本で九百八十円なのよ。まさか二十二本なんてそんなサービスしてくれるわけ?」
「だってあるんじゃないか。俺の数え間違い?」
「とにかく今度はわたしが数えるから。一、二、三……」
 たぶんあるぞ。マジで二十二本。
「十九、二十、二十一、二十二……あるね」
「だろ? 北斗の拳2がかぶっているから一本サービスするってのはわかる。でも二本だぜ? 影の伝説の限定版も入って二十二本ってどうよ?」
「これ、他の人たちもそうなのかな。二十二本……」
「たぶん万が一足りなかったらってことじゃない。二十本っていって十九本ならクレーム。でも二十一本や二十二本だとしてもクレームにはならない。クレーム防止のためにちょっぴり多く入れてる感じなんだろ。起動ができないゲームがあったらってことかもしれないけどな」
「親切すぎでしょ、駿河屋さん……なんだか申し訳ないな」
「感謝だよ。売ってくれてありがとう。二十本なのに二十二本入れてくれてありがとう。限定版入れてくれてありがとうってな」

 ――というわけで二十二本セットとして出品完了。オークション終了日の六日後が楽しみだ。
「これで終わりっ!」
「ごめん、修一。もう一つだけ出品してもらっていい?」
「なんだ? もう売るものは全部出しただろ。もしかしてゴミみたいなビデオでも出すってわけ? あれはな……」
「違う。今回はプレイベートなやつ!」
「へぇ、いいよ。なに出すんだ?」
「ラノベ。廃盤になったやつマメにコツコツと集めてきたのよ」
「集めた? ……何冊? 同じやつだろ」
「三十冊集めた」
「アホか? よく買ったな。中古価格で一冊百円としても三千円か。投資目的?」
「うん、そう。でも売りどきをミスったら最悪だから今売るの。ちょうど同じ本が一冊入札されてた。しかも五百円で」
「他のショップでは買えないのか、その廃盤の本って」
「いや、実は買えるのよ。それが」
「だったら……売れないんじゃ」
「三十冊よ。こんなの一度に一気に放出する奴なんていない。誰かがわたしのあとを引き継ぐの。そして三十冊を倍の六十冊……いえ、もうそこまで来たらキリのいい百冊まで揃える。プロのコレクターならきっとそうする」
「そんなプロいねーよ。でも、まあ出すならいいぜ。乗りかかった船だ。やってやる」
 しかし、変わった投資だな。目のつけどころはいいかもしれないが、マジでよく三十冊も集めたよ。
「帯とかは? 全部初版でいいの?」
「帯は画像を参考に、でいいんじゃない。初版と再版があるからわたし、今から数える」
 福袋から始まって、いつの間にか商売する楽しさを覚えてきているな、俺たち。バイト代じゃなく、自分たちで稼ぐ。この発想はいい。たくましい大人になっているようなそんな気持ちになる。

 ――しかし、これは残念ながら入札はされなかった。オプションまでつけて目立たせたというのに。
 そういうこともある。売れるだろうと自信のあるものが売れなくて、逆に自信がないものが売れたなんてよくあることだ。そこがオークションのおもしろいところでもあった。
posted by サイコー君 at 23:21 | Comment(0) | 福袋に取り憑かれた女(自作ラノベです) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。


福袋 | 福袋 | 通販ショップの駿河屋

現在開催中のキャンペーン|通販ショップの駿河屋


ゲーム・古本・DVD・CD・トレカ・フィギュア 通販ショップの駿河屋
Pi.jpg